マーダーミステリーは、物語の登場人物を担当し、自分だけに渡された情報を手掛かりに、ほかの参加者との会話と推理を楽しむ遊びです。略して「マダミス」。初心者向けの説明がある作品から始められ、友人を集めず一人で申し込む方法もあります。自宅からオンラインの募集に参加すれば、離れた場所の人と遊べます。まずは何が面白く、当日に何をするのかを知るところから始めましょう。
マーダーミステリーで、初めての人は何をする?
マダミスでは自分も登場人物の一人です。役ごとに異なる情報を読み、ほかの参加者の話を聞いて、事件の経緯や人物同士の関係を考えます。自分だけが知っていることと、相手が知っていることの違いが、会話のきっかけになります。
登場人物の立場から、事件を考える
推理小説なら、読者は描かれた出来事を追って真相を考えます。マダミスでは、自分が事件に関わる人物になります。資料には、その人物の過去、ほかの人物との関係、その日に知ったことなどが書かれています。すべての事情を最初から読めるわけではないため、相手の話を聞く理由が生まれます。
全員の目的が同じとは限りません。真相を探すだけでなく、自分の秘密や個別の目標に関わる判断をする作品もあります。どこまで話すか、誰の説明を信じるかを考えることも遊びの一部です。殺人事件や犯人役がある作品はありますが、すべての作品に共通する条件ではありません。

どんな会話をする? 推理が得意でなくても始められる?
会話の入口は、分からないことを質問することです。「その話は、いつの出来事?」「その場には誰がいた?」と確かめ、自分の資料と照らし合わせます。これは特定作品の台詞ではなく、質問の仕方の例です。最初から長い推理を披露しなくても、時間や人物関係を一つずつ確認することで話に加われます。
面白さは、情報がつながって事件が見えてくることに加え、同じ出来事でも立場によって見え方が変わることにもあります。相手の発言で自分の考えを修正したり、どこまで秘密を明かすか迷ったり。真相の解明や個人目標の達成、人物としての選択のどれを重視するかは、作品ごとに違います。
演技の練習や、事件の予習は必要?
役の性格を考えて話すことを「ロールプレイ」と呼びます。声色や口調を作ることだけを指す言葉ではありません。普通の話し方で参加できるか、台本の読み合わせがあるかは作品の案内で確認できます。初めてなら、初心者向けの説明と質問先が用意されている作品を選ぶと、ルールを確かめながら進められます。
予習するのは参加条件までにして、登場人物の秘密や結末は調べずに参加します。初めて知る情報への反応や、知らない相手の事情を考える時間が遊びの中心だからです。嘘をつける範囲や公開しなければならない情報も作品ごとに違うので、自由に作り話を足してよいとは限りません。
謎解きとの違いを先に比べたい場合は、謎解き・マダミス・イマーシブの違いへ。ここでは、役を担当して人と話す遊びを、どう始めるかに絞ります。
初参加の流れを、予約から解説まで想像する

店舗公演の一例として、ジョイマダの公式入門案内(外部サイトが開きます)は、ルール説明、配役、資料の読み込み、議論、投票、結末の解説と振り返りを紹介しています。以下はその流れを参考にしたものです。順番や投票・調査の有無は作品によって変わります。
説明を聞いて、自分の役を読む
受付では予約した回を確認し、初めてならそのことを進行役に伝えます。GM(ゲームマスター)は、ルール説明や進行を担当する人のこと。ジョイマダでは、役の立ち回りも個別に説明すると案内しています。店舗で遊ぶ場合も、GM付きかどうかは予約する公演で確認します。
配られるハンドアウトは、その役の設定資料です。自分の背景や知っている情報を読む時間になります。解決したいことだけでなく、公開してよい情報や資料の扱い方も説明に沿って確認しましょう。参加前にインターネットで役の秘密や結末を予習する必要はありません。
会話で情報を集め、結末を確かめる
議論では、自分の知っていることを話したり、気になる発言について質問したりします。ジョイマダの案内には、全員で話すほか、参加者同士で個別に話す「密談」も紹介されています。誰と何を話せるかは、その作品の進め方に従います。
結末のあとに解説や感想を話す時間があれば、自分の知らなかった情報と会話中の判断を照らし合わせられます。予約時の所要時間が本編だけか、説明・解説まで含むかを見ておくと、帰りの予定も組みやすくなります。
店舗・オンライン・自宅キット、どこから始める?
その場で質問できる進行役を希望するならGM付き公演、移動せずに参加したいならオンライン、知り合いだけで集まりたいなら人数の合うキットが候補です。キットを遠隔で遊ぶ場合などもあり、場所と商品の形は重なります。
| 始め方 | 一緒に遊ぶ人 | 進行と準備 |
|---|---|---|
| 店舗の公演 | 個人募集の回に申し込む/グループで予約する | GMの有無と受付時刻を確認 |
| オンライン | 募集中の会に参加する/自分たちで集める | 通話・端末・アカウント、進行方法を確認 |
| 自宅キット | 作品に必要な人数を自分たちで集める | 説明書に沿って準備。GM不要か別途必要かを確認 |
料金は、1人分と1箱分を区別して比べます。 店舗は参加券や貸切の条件、オンラインは作品ごとの参加料金、キットは商品代と送料などを確認します。GMを別に依頼する形式なら、その費用も予算に含めます。安さだけで選ぶと、必要人数や準備の負担が合わないことがあります。
オンラインなら、友人を集めず自宅から一人で参加できる
オンラインなら、自宅から一人で申し込めます。 ウズでは公開募集から同じ作品を遊びたい参加者の集まる回を探せるため、身近な友人に声をかけて人数をそろえる必要はありません。参加したあとは、ほかの人と音声通話で会話しながら遊びます。ウズ公式の参加案内(外部サイトが開きます)。

一人で申し込んで、ほかの参加者と遊ぶ
作品を選んだら、募集されている回の開始時刻・所要時間・参加条件を読み、一席分で参加できるか確認します。初心者歓迎などの募集説明も選ぶ手掛かりです。開始前にマイクと音声を確認し、資料を読む・通話する時間を確保します。移動はなくても、参加中は一緒に遊ぶ人と時間を共有する予定です。
『ウズ』の公式案内(外部サイトが開きます)では、アプリ内で参加者を募集し、音声通話と自動進行を使って遊べます。対面のGMが説明する公演とはサポートの形が違うので、まず短い作品で操作を試したい人の候補になります。
短い作品で操作と会話を試す
たとえば『できる式はじめてのマダミス』(外部サイトが開きます)は、2人・10分・1人あたり無料と案内され、ウズの操作練習を目的にした作品です。短い練習であり、長編マダミス全体の読み応えや難しさを代表するものではありません。有料作品もあるため、別の作品へ進むときは参加料金を見直します。
スマートフォン版はiOS・Android向けに案内されています。アカウントを用意し、端末の対応状況とマイクの動作を確認して、声を出して話せる場所で参加します。イヤホンマイクがあると、相手の声を聞きながら話しやすくなります。
公式のPC版案内(外部サイトが開きます)では、Mac・Windows版も紹介されています。ただし、公開イベントに参加するアカウントについて、スマートフォン版で電話番号認証を済ませる案内があります。PCだけで新規登録すれば同じ条件で参加できるとは考えず、使う端末に対応する登録手順を先に確認してください。
知らない人と遊ぶ場合は、募集されている作品・開始時刻・人数を見て参加します。ウズの公開イベントへの参加には電話番号認証が必要です。友人だけで遊ぶなら、リンクを知る人に限る募集方法も公式FAQで案内されています。オンラインでも全員が同じ時間に集まる遊びなので、接続確認の時間を取り、途中で通話を切らずに参加できる予定を選びましょう。
一人参加と、一人だけで完結する遊びは別
この記事で紹介するオンラインのマダミスは、自宅には自分一人でも、ゲームは複数人で遊ぶ形式です。ほかの人と通話せずに完結したい場合は、作品ページの必要人数が「1人」かを確認してください。アプリ内にはマダミス以外のミニゲームもあるため、一人用という表示だけで、複数人のマダミスと同じ遊びだとは判断できません。
演技が苦手、一人で参加したい。気になる点から選ぶ
声を作ることより、求められる会話を確かめる
役を担当することと、舞台のように演技することは同じではありません。ウズの公式FAQ(外部サイトが開きます)は、演技は必須ではなく、担当する人物ならどうするかを考えて話すと説明しています。ただし、演じ方や発言をどの程度求めるかは作品で異なります。読み合わせがあるか、人前で推理を説明するか、役になりきることを重視するかを見ると、自分の希望と比べられます。
不安が残る場合は「演技は未経験です。普通の話し方で参加できますか」「資料を読んで分からないところを質問できますか」と、予約前に具体的に聞けます。進行役がいても、自分の代わりに会話や推理をしてくれるわけではありません。
一人予約は、一人だけで遊ぶこととは違う
必要プレイヤー数と、予約する人数は別です。 6人用の公演でも、一席ずつ募集していれば一人で申し込めます。その場合は、ほかの参加者と一緒に遊びます。友人2人で予約しても、二人だけの貸切とは限りません。
ジョイマダは、公式の初心者向けFAQで一人参加を受け付けることと、スタッフによるルール説明を案内しています。一人で店舗公演を試したい人が検討できる候補です。参加したい作品の募集枠、開始・終了時刻、料金、成立人数に届かない場合の扱いは、公式サイトから予約ページへ進んで確認してください。

初対面の人との会話を避けたいなら、貸切の必要人数をそろえるか、自分たちの人数で完結するキットを選びます。タグの有無だけで決めず、個人募集なのか、グループ予約なのかという説明を読みましょう。
友人と自宅で遊ぶなら、人数と難しさを分けて見る
4人なら、遊び方のガイドが付いた入門BOX
『マーダーミステリー・エントリーガイドBOX 2026』には、友野詳による『お店は殺し屋調理中』と、始め方・遊び方を説明するガイドが入っています。4人用・GM不要・プレイ時間70分・15歳以上。メーカー公表の定価は1箱3,520円(税込)です。
メーカーの商品紹介(外部サイトが開きます)が入門用として案内しているため、4人で説明を読みながら始めたいグループに勧める理由があります。別に進行役を一人集める必要はありませんが、内容物の準備や説明書の確認は自分たちで行います。初めての日は、70分ぴったりで解散する予定にせず、開封や説明を読む時間も取っておけます。

二人で遊びたいときは、人数と難しさを分けて選ぶ
2人用でも、入門向けとは限らない
『花と額縁と殺人と』は、社交ダンスの大会を舞台にした2人用作品です。メーカー案内(外部サイトが開きます)では90分・15歳以上、定価は1箱2,750円(税込)。販売店JELLY JELLY STORE(外部サイトが開きます)ではGM不要で、難易度は3段階中の星3つに分類されています。
人数を集めやすいことと、推理の難しさは別の条件です。 二人でじっくり考えたい場合の候補として紹介しますが、「初めてだから簡単なものがよい」という希望には、そのまま当てはめません。先に短いオンライン作品で会話と操作を試すという選び方もできます。
キットを購入するときは、箱に指定された人数がそろう日と、商品が届く日を合わせて考えます。販売価格や送料は購入先で異なる場合があるため、ここで挙げたメーカー定価と、注文時の支払額を区別してください。

最初の一本は、あらすじと参加条件を一緒に読む
同じ入門作品でも、好きな題材は人によって違います。事件の推理をしたいのか、人物同士の関係や駆け引きを楽しみたいのか。あらすじを読んで興味を持てる作品から、人数と時間の合う候補を残していくと、条件だけで選ぶより楽しみを具体的に想像できます。
- 初心者向けの案内とサポート:ルール説明、質問先、GMの有無。
- 人数と時間:必要プレイヤー数、個人募集か貸切か、説明・解説を含む終了時刻。
- 題材と読み方:苦手な表現、資料の量、会話や演技の進め方。
- 費用と準備:1人・1組・1箱の単位、必要な端末、追加料金、キャンセル条件。
遊ぶと決めたあとは、作品の秘密を知らない状態で参加することも大切です。結末を含む動画や感想を事前に読まず、資料は指示された順番で開きます。一度内容を知った作品への再参加条件も、主催者や説明書の案内を優先してください。
プレイ中に迷ったら、黙り続けることを正解にせず、GMや説明書でルールを確かめます。秘密を隠す駆け引きと、ルール上公開すべき情報を隠すことは区別が必要です。遅刻・途中退出、写真・録音、SNSへの感想投稿も作品ごとの条件に従います。
一人で店舗へ行くなら募集回と説明の有無、4人の予定が合うなら入門BOX、遠隔で短く試すならウズの操作練習。それぞれの始め方に必要な準備が見えたら、一緒に遊ぶ人にあらすじを送り、時間を相談できます。
この記事を書いた人
THE CAST編集部
執筆 · 体験型エンタメを、もっと身近にする編集チーム
謎解き・脱出ゲーム、イマーシブ体験、マーダーミステリー、体験型展示などを紹介する「THE CAST」の編集部。新しい体験のニュースから、初めて参加する人のための楽しみ方・選び方まで届けています。誰かと夢中になる時間も、一人で好きな世界に浸る時間も。映画や食事を選ぶように、体験型エンタメが日常の選択肢になることを目指しています。



